自分の赤ちゃんに低体重児、ダウン症、奇形児などのリスクを減らすためにできることは何でしょうか?
ダウン症、奇形児などの出現は染色体異常によるものです。低体重児は母体の要因なども絡みますが、胎児になんらかのトラブルやハンデがある場合も子宮内での発育が遅れて低体重児となる場合があります。
このような染色体異常が起きるリスクを減らすために何が必要なのか調べました。
赤ちゃんの大きな先天性異常の種類を知っておく(障害の可能性は誰にでもある)
どんな妊婦さんでも先天性の異常がある赤ちゃんを授かる可能性があります。年齢が若かったり、健康ならその可能性は減るかもしれませんがゼロではありません。また妊娠初期の胎児の骨組みを作っていく段階で特定の薬品や物質が胎児に与えられてしまうと、年齢が若い、健康であっても先天性異常が起きる可能性がグンと上がります。
統計によると軽度なものから重度なものまで含め先天性異常は25人に1人の割合で起きています。重度の先天性異常は3万人に1人の割合です。2014年の出生数は100万1000人なので、一日約2800人の赤ちゃんが生まれています。確率から言うと日本全国で生まれる赤ちゃんの中で約10日に1人の赤ちゃんに重い障害が見つかっていることになります。軽度な障害なら日本全国で生まれる赤ちゃんの中で毎日約100人になんらかの障害が見つかっています。
自分は大丈夫、と思っていても検診の度に「体重の増えが遅いですね」「動きが悪いです」などとちょっとした事で不安になります。そして体重の増えや動きを観察できる6か月以降は妊娠初期の胎児の骨組みを作る段階ではなく、成長段階に入ってしまっているので「気づいた時にはもう遅い」という状況なのです。
妊娠初期は大切な時期なのです。この時期に細胞分裂に問題があると先天性異常を引き起こすリスクが高まります。脳や脊髄、中枢神経など体の基本となる構造を作っている時期なのです。胎児の細胞分裂は妊娠がはっきり確定する前から始まっています。妊娠を計画している場合は妊娠前から胎児に必要な栄養素をとっておくとリスクを減らせるでしょう。思いがけない妊娠だった場合も妊娠が判明、妊娠したかも?という段階であっても遅くはありません。
赤ちゃんの先天性異常、二分脊椎症について
脊椎の一部が細胞分裂の時に作られなかった場合に起きる障害です。多くは神経障害も起きています。下半身に障害が起きていて、歩きにくいなど足の運動や脚の変形、冷たさや熱さ、痛みを感じない感覚麻痺、うんちやおしっこなどの排泄がうまくできないなどが主な症状です。
二分脊椎症の症状、水頭症を合併するケースも
| 運動障害 | 足が動かしずらい、成長していくにつれ足の変形が起きる場合もある |
| 膀胱、直腸障害 | おしっこ、うんちが我慢できないなど排泄トラブルがある |
| 水頭症 | 二分脊椎症の7~8割の子供が合併している |
| 皮膚感覚麻痺 | 冷たい、熱い、痛いなどの皮膚の感覚にトラブルがある |
口蓋裂・唇裂などの先天性異常
上唇が裂けている状態です。唇だけが裂けているケースや唇に伴って顎まで割れているケース、鼻が変形しているケースなど様々です。耳と鼻を繋いでいる耳管にトラブルがある場合もあり長期のフォローが必要なことがあります。
妊娠4週から12週頃に起きる障害で遺伝や環境など色んな要因が原因として考えられ、はっきりと原因を特定することは難しいです。400人から600人の赤ちゃんのうち1人の割合で見られる障害です。
赤ちゃんの先天性異常、無脳症について
無脳症というのは生まれつき脳が無い状態で、頭蓋骨自体も変形しています。母体の中では順調に成長していく場合もありますが、妊娠初期に流産したりある程度成長した段階で死産することもあります。普通はそこまで成長する前にエコー検査で無脳症を指摘されています。
無脳症の赤ちゃんは生まれてすぐに亡くなってしまうことがほとんどです。妊娠初期のエコー検査では心臓の動きを確認するだけなので、この時には無脳症かどうかわかりません。無脳症が分かるのはもう少しあとの12週あたり以降になるでしょう。
ダウン症にかかる確率は800人中1人の割合
ダウン症は21番染色体が通常2本なのに対し、3本ある状態です。染色体が重複しているケース、他の染色体にくっついているケース、細胞が混在しているケースなどの染色体異常があります。症状は体の成長が遅れたり、知的障害が起きることがあります。体の成長バランスが不均衡なために特徴的な顔つきになります。鼻筋が通っていない、耳の形や位置の異常、顔がのっぺりしている、指の関節が足りないという身体特徴があらわれる場合があります。
首の肉付きが良い、抱っこしたときに体がグニャっとしている、などの特徴から新生児のうちに診断がされます。軽度の場合は大人になってからダウン症だとわかる場合もあり、その症状は十人十色です。
葉酸が染色体異常を防ぐ効果が期待できる (厚生労働省が葉酸の栄養補助食品摂取を推奨)
平成12年に厚生労働省から正式に葉酸を栄養補助食品から摂取するように呼びかけがされています。葉酸を食事から十分な量をとるには現代社会では難しいとの見解があるようですね。
(2) 妊娠可能な年齢の女性に対しては、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させることについて葉酸摂取が重要である旨を周知するとともに、葉酸をはじめその他ビタミンなどを多く含む栄養のバランスのとれた食事が必要であること。
(3) 妊娠を計画している女性に対しては、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠1か月以上前から妊娠3か月までの間、葉酸をはじめその他のビタミンなどを多く含む栄養のバランスのとれた食事が必要であること。
なお、表2に示すように、野菜の摂取を350g程度にすることなど、各食品について適正な摂取量を確保すれば、1日0.4mgの葉酸の摂取が可能であるが、現状では食事由来の葉酸の利用効率が確定されていないことや各個人の食生活によっては0.4mgの葉酸摂取を確保するのが困難なことが予測されること(文献2)、また、最近の米国等の報告では神経管閉鎖障害の発症リスク低減に関しては、食事からの摂取に加え0.4mgの栄養補助食品からの葉酸摂取が勧告されている(文献3)等の理由から、我が国において、当面、通常の葉酸摂取量に加えて、いわゆる栄養補助食品から1日0.4mgの葉酸を摂取することとすれば、神経管閉鎖障害の発症リスクは集団としてみた場合そのリスクが低減されることが期待されるものである旨、情報提供を行うこと。
神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について:厚生労働省サイトより引用


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